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イエス様から離れなで (姦淫の現場で捕らわれた女性)

「 たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。
 あなたが私とともにおられますから。」詩篇23.4

「死の陰の谷」を歩いた先人の告白です。
私たちもいろいろの形でそこを通らされます。

苦しみは、怖いものです。
なぜ苦しみがやって来るのか私たちには、解りません。
ある人たちは、清めに必要なものとして正当化します。
ある人たちは、そこから悟りを得るためのものと考えます。
イエス様も苦しまれました。「この杯をわたしから取りのけてください」ルカ22.42 と。

苦しみは、耐え難く私たちには、その意味がよく解りません。
しかし、私たちにはっきりしていることが一つあります。
私たちは、そのところでイエス様に出会いました。
そして、すべてイエス様にゆだね、受けた傷跡を謙虚な賜物として受け取るとき、
そのところから、いのちの泉が湧き上るとゆうことです。

イエス様は、弱く小さな私たちを癒し、解放して下さいました。
罪の重荷に押し潰されそうな私たちをまっすぐに立ち上がらせ、
もうイエス様から離れないようにと優しく言われます。

姦淫の現場で捕らわれた女性がイエス様の前に連れて来られたと
福音記者ヨハネは、記録しています。

人々は、モーセの律法に従い石打にするか、イエス様の教えに添って赦すのかと迫りました。
どちらを選んでもイエス様は、訴えられることになります。
モーセの律法は、当時の社会の掟です。
また、イエス様は、日ごろ「赦し」について教えられていたからです。

イエス様は、最初何も言われませんでした。
この沈黙は、いったい何を意味しているのでしょうか。
(おそらく)半裸だった女性と、訴えた人々と、イエス様の間に緊張の時が流れました。
恥と恐れ、苦悶と罪悪感、石で殺される恐怖。
まさにこの女性にとってその場こそ「死の陰の谷」でした。

深い沈黙の後イエス様は、人々の意表をつくお言葉を言われました。
「あなたたちの中で罪を犯したことのない者が、まず、この女に石を投げなさい。」ヨハネ8.7 と
そして、再び沈黙されました。

ヨハネは、その後、年長者の者から次々と去っていったと記録しています。
当時、最初に石を投げる者は、年長者と決まっていたからです。
皆が去ってゆき、そこにイエス様と女性だけが残されました。

おそらくその時が彼女にとってイエス様と会った最初だったことでしょう。
そんな彼女にイエス様は、先ほどと変わって優しい声で言われます。
「婦人よ、あの人たちはどこにいるのか。だれもあなたを罪に定めなかったのか。」ヨハネ8.10

少し奇妙な言い方です。「あの人たちはどこにいるのか」と。
彼らの居場所を彼女が知っていて、イエス様は、知らないかのような言い方です。
彼女は、「主よ、だれも」と言いました。

福音記者ヨハネは、ここで私たちに代わり彼女の口を通して、この世で彼女を断罪する者はいない、
つまりこの世で私たちを断罪する者は、いないと言いたかったのではないでしょうか。
そして、さらに「わたしもあなたを罪に定めない。」ヨハネ8.11 とイエス様は言われます。

イエス様は、この女性や私たちを断罪されに来られたのではありません。
いのちを与えに来られたのです。

そして、イエス様は、「これからは、もう罪を犯してはならない。」ヨハネ8.11 と言われます。
これは何を言われているのでしょうか。

聖書のすべてを通して、特に福音書とパウロの書簡では、明白に言われています。
罪を犯すとは、イエス様に背を向けることです。
イエス様を信頼せず、イエス様の約束もお言葉も信じないことです。
いのちから離れ、主と親しく交わらないことです。

イエス様は、この女性と私たちに
「行きなさい。これからは、もう罪を犯してはならない。」ヨハネ8.11 と言われるとき、
「行きなさい。そして、わたしとわたしの愛から離れないように」と言われています。

私たちは、イエス様から離れるなら深く傷つきます。
いのちの泉から離れていれば死んでしまいます。
み言葉やイエス様の臨在によって私たちは、養われているからです。感謝です。シャローム


  
 
 
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